皆さんは桐たんすをご存知でしょうか?桐たんすはたんすの中でも最高級とされており、古くから日本人の家庭で愛されてきました。桐たんすはの「桐」ですが、これ実は草の一種なのです。木とほとんど同じ性質を持つ草で、漢字も「木」と「同じ」と書きます。桐は中国で縁起のいいものとされており、日本でも幸福をもたらすものだと伝えられてきています。そのため、婚礼たんすとして利用されていました。こういったことから家具の中では格式高いものと認識されています。しかし、桐たんすの凄さはこれだけではありません。桐たんすは実用性にもとても優れているのです。例えば着物を片付けるには桐たんすが良いと言われています。桐は伸縮性が高く、比重がとても軽いため、湿気が出てくると水を吸収し膨張、隙間を防ぎ着物へ湿気が届かないように密封する役割を果たすのです。更に、防水性・耐熱性もいいため貴重品などの保管にも利用されています。これだけ良い性能を持つ桐たんすは家具の中でも高価なため、購入後、完全に壊れてしまうまで次の世代へと受け継がれることが多いです。元々が丈夫に作られているものなので、少々の故障であれば修理すればすぐにまた利用できるようになります。桐たんすは手入れ・修理を繰り返しながら次の世代、その次の世代へと受け継がれていくのです。