一言で桐たんすと言っても、実際にはグレードのようなものが合ったようで、桐たんすがまだまだ家具の主流だった頃は、買う人、使う人、用途により幾つかのグレードがありました。 ・前桐たんす 前桐たんすは、たんすを真正面から見た時に見える部分だけが桐材で出来ていて、それ以外の場所は杉材など他の手に入りやすく安い木材で作られているタンスです。 ・三方桐たんす 三方桐たんすは真正面の板に加えて両側面も桐材で出来ているタンスです。比較的桐たんす修理でも多く依頼される品物のようで、このクラスは一般的な普及品として、昔は数多く使われていたものだったのでしょう。婚礼家具としても一般的なグレードだったようです。 ・四方桐たんす 前、横、と来れば、あとは背面の裏板も桐材で出来たタンスのことを四方桐たんすと言います。このクラスになると少々価格が跳ね上がってていたそうで、数もそこまで多くないそうですが、三方桐たんすや前桐たんすとくらべて仕上げの質が違うとも言われています。 ・総桐たんす 桐たんすの中でも最高のグレード言われているのがこの総桐たんすです。名前の通り、外側の板は全て桐材なのはもちろんのこと、その他の木材を使う部分も全て桐材というものです。桐たんすが家具の主流だった頃でもそんなに沢山出回っていなかったそうです。 グレードにかかわらず、桐たんすの修理についてのご相談、お待ちしています。